【謎の水】大鹿村 塩水の湧く地【塩いらず】
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【謎の水】道をゆくNo.21 大鹿村 塩水の湧く地【塩いらず】
https://youtu.be/OoIuriq75u8
昨日に引き続き長野県は大鹿村。
この大鹿村は日本でも極めて珍しい塩の水が湧く場所。
地質の隆起で取り残された海水というわけでもない
岩塩が水に溶けているわけでもない、そもそも日本では岩塩は取れない。
しかも、海水よりも塩分濃度が濃いという。
人間に必須の塩は内陸部では交易でしか手に入らないため
こんな山の中で入手できるのは実に貴重
かつて戦国時代、太平洋側で生産された塩を今川義元に差し止められ困り果てた武田信玄に手を差し伸べたのは上杉謙信。
この塩を送った話もどこまで本当だかは不明のようだが
信濃大町に逸話を示す刀があるのでおそらく大なり小なり本当の話も混じっているのだろう。
過去の人のメンタリティも今の人と大差ないので、ちょっとあらくれている坊主に聞いてみれば答えはそこにあるかも知れない。
という過去の話はさておき。
この土地においては塩水が現地で調達できるので生活はある程度ましだったのだろう。
大正期、この塩の水がどこから湧いてくるのか、きっと岩塩が溶け込んでいるに違いないと考えた人が調べようと掘ってみても源泉には至らなかったようだ。
製塩は海水を乾かせばいくらでもできると思いがちだがまったくもってそんなことはない。
海水における塩分は3%、これを天日で取り出すには日本は湿気が多く膨大な時間と時期がかかる。
よって、窯で煮詰めて水分を蒸発させて取り出すのでエネルギーを使う、岩塩であればそのまま使えるのでコストカットにはなるのだ。
よって、たかが塩と思えどこれは現代人の感覚なのである。
当時岩塩が日本で取れればそれで1代は築けるというもの。
現代においてはイオン交換膜法で塩を集めて取り出すということがされているので効率よく製塩が可能となっている。
調べてみると色々なことが合理化されているもんだと知ることができる。
タバコと塩は国家における税収とするため専売公社がたてられ
それが今のJTにつながっている。
製塩の規制緩和でこの大鹿村でも平成9年から製塩が再開され
この地で生産された塩は「山塩」として販売されている。
ちなみに湧いた塩水を熱して塩温泉もやっているので
もし訪れる事があれば是非とも入っていってほしい。
これは今後なのだが、ここからちょっと南に下ると
隕石がぶつかった後のクレーターがあるとのこと
これは死ぬまでに一回は行っておきたい。
なお、この道筋は道も険しいので北の諏訪から南下するのがオススメ、静岡から北上すると一度岐阜周りで案内されるし無理やり北上すると山道である。
山道の途中には秋葉神社本宮あるので、それはそれでオススメ。
山の上にたつ黄金の鳥居からの眺めは壮観。
それはまたいずれのお話で。
しかし、塩だけでよくここまで話膨らませられたな、俺。
あ、すっかり忘れてたけど一枚目の写真は
桜と赤石岳でございます。
めっちゃ綺麗でしょ、これ。
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