【虚無僧の本拠地】興国寺【金山寺味噌から醤油が爆誕】
・Youtube 水無月の日本探訪記
【虚無僧の本拠地】興国寺【金山寺味噌から醤油が爆誕】
https://youtu.be/t2VFjvPmNag
今日紹介しますのは和歌山県は由良にある興国寺。
あまり語られることのない寺であるし、実は醤油発祥の寺であり、金山寺味噌発祥であり
尺八を吹き鳴らす虚無僧さんの本拠地である。
場所はどこかというと、和歌山よりも南に位置する湯浅と由良の間。
和歌山は大部分が山のため、海沿いか紀の川沿いに街が発展している。
特に、紀ノ川沿いは県庁所在地の和歌山を始め、紀伊國一之宮である
「丹生都比売神社」(にうつひめじんじゃ)
「伊太祁曽神社」(いだきそじんじゃ)
「日前神宮・國懸神宮」(ひのくまじんぐう・くにかかすじんぐう)
レイラインとも呼べる中央構造線沿いにこの手の宗教施設、いわばパワースポットが
並んでいるのは偶然とは思えない。
興国寺の案内板。
宋の国から虚無僧も金山寺味噌も持ち帰ってきたようです。
入り口の山門も歴史を感じますね。
虚無僧が尺八を吹いていたら風情がありますな。
意外と高低差がある。
参道沿いには龍王社がある。
八大龍王をお祀りしている、よくよく考えれば神仏がまだ習合されているってことだよね。
そして境内へ。
苔の生えた石垣が実に味わい深い。
寺は神社と違い、計算されてオブジェクトが配置されていることがよく分かる。
素の良さを感じれる日本の神社と
計算されたバランスの良さを感じれる寺
両極端の美の表現がここにはある。
たしか、虚無僧が年に一度集合するイベントがあるとか無いとか
近くの民宿に泊まった時に何かの資料で見た気がするが
調べても出てこないので地元でしか知らないのか、私の記憶違いかどっちかですな。
実は、このお寺は一時期醤油に魅せられ、醤油を求めて
日本中を旅して回っていた時に訪れた場所。
元々は金山寺味噌を作っていた時に出る野菜の水分を捨てていたのだが
これを調味料に使ってみようと思った坊さんがいたんだろうね
これが美味いのなんのって。
そういったエピソードで生まれた醤油。
もっと全面に押し出してもいいと思うのだが、あんまり案内板では触れられていない。
この私ですら興国寺の写真見て、なんで行ったのか思い出すのに10秒くらいかかった。
普段、寺には近寄りもしないのだが、この寺で思ったことは
「寺の庭園はいいな」
ということ、狭い範囲内でお堂から鐘楼、垣根全てが収まっており絶妙なバランスで配置されていることに気づいた。
旅はするものである、関係のないものであれど見聞きしていくうちに見る目が養われていくもんだなぁ、と実感させられた場所。
寺の入口にある桧屋さんの天狗醤油は、熟成期間も2年と長く
出回っている数ヶ月しか熟成していない醤油なんかと格が違う。
醤油は良い醤油を使うべきである。
醤油は二段仕込みが一番香り、味も最高だと思うのだ。
二段仕込み醤油とは、普通大豆を塩水に入れて熟成させるのだが、ここで塩水ではなく
醤油を使う製法。
よって、味の深みが断然違うのである。
10年前、内科医に「醤油集めが趣味だ」と言ったら
「10年後には死ぬからやめなさい」
と言われたことを思い出す。
死にたくなかったので10年後にダイエットを始め、今に至る。
おかげで血圧も正常値ですよ。
それ以来良い醤油を使うようにして、ほぼ買うことは無く
在庫を減らすようにしているが、10年経った今でも醤油が無くなることがない…
どんだけ買ったんだ。